カゼに対しては、症状と体質に合わせて
風邪の東洋医学的なとらえ方
漢方薬で一番なじみがある処方は葛根湯です。
葛根湯には麻黄が入っています。
麻黄は汗の出ていない寒気の風邪やインフルエンザに効きます。
寒い季節に、寒さ(寒邪)と風(風邪、ウイルスも含む)が、人体の背中の風門というツボから入ります。
寒さと風が同時に入りますので、最初は悪寒、悪風がします。
人体の方はこれ以上、風寒の邪気が入るのを阻止するために、毛穴、汗腺を閉じ、筋肉を緊張させます。
人体は、食べたものの熱量を、常に胃から体表面に放散して身体のバリアーを構成しています。
毛穴が閉じられると熱が出てゆかないので、身体の表面に熱がうっ滞してきます。
したがって、首や肩が凝ったり、頭痛や関節痛をおこしたり、発熱したりします。
風邪の初期の治療法は、発汗、発散してやればよいのです。
この時、既に汗ばんでいる人は、桂枝など緩い発表剤を使い、汗が出ていない強い症状(実証)の人に麻黄を使います。
東洋医学では、汗は、無色透明な血と考えます。
麻黄は血液の中の寒さを洩らし、皮膚表面の風や熱とともに、汗で追い出す働きをしてくれます。
そのため、風邪やインフルエンザの初期治療に有効なのです。
麻黄は絶滅危惧植物?になるかも
麻黄は、常緑低木で、主に、ユーラシア大陸、中国、モンゴル、中央アジアからヨーロッパの地中海に分布しています。
このうち、中国北部、モンゴルなどの砂漠地帯に分布する、シナマオウ(草麻黄)などの地上茎が生薬麻黄になります。
現代薬理学でも、鼻づまりに効くプソイドエフェドリン、気管支喘息に効くエフェドリンの含有量が多いと言われます。
麻黄は栽培方法ば困難なため乱獲すると絶滅する恐れがあります。
普通風邪のときは、なるべく早く紫蘇葉やネギ、ニンニク、唐辛子、エキナセア、板藍根など「台所漢方」「医食同源」で対応しましょう。
*便秘の漢方薬
1、大黄甘草丸、承気湯類、番瀉葉・・・・陽秘、熱結・熱積の便秘
2、麻子仁丸・・・・・・・・・陰虚便秘、腸に潤いがなく、コロコロ便
3、桃核承気湯・・・・・・・・瘀血便秘、生理痛・生理不順・精神症状のある方の便秘症
4、小建中湯・・・・・・・・・子供の便秘症、腹痛、臍周囲の痙攣性疼痛
5、乙字湯・・・・・・・・・・痔疾、脱肛、痔核の方の便秘
6、九味檳榔湯、通導散・・・・気滞便秘、お腹の張り
7、潤腸湯、麻子仁丸・・・・・血虚便秘
8、補中益気湯、黄耆建中湯・・気虚の便秘
9、大建中湯、当帰湯・・・・・冷えによる腹痛、腹部膨満
10、蘆薈(アロエ)、決明子・・・肝臓の熱による便秘
*便秘の薬草茶
十薬(ドクダミ) 決明子(はぶ茶) センナ アロエなど
<造り方>
*市販のストレートリンゴジュース1ℓに無農薬栽培の新鮮な葡萄、またはオーガニック栽培でコーティングしていない干しブドウ50~100g入れてプクプク発酵させます。
(夏期は3日で発酵、冬期は1週間から10日 醗酵しすぎに注意)
冷蔵庫に入れて発酵を止め保存します。
*甘酒に「天然酵母液」を入れると「酒母・酛(もと)」に近いものになります。
発酵するとアルコールと炭酸ガスができます。
冷蔵庫に入れ醗酵を止めます。(発酵しすぎに注意)
毎日、適量飲みます。
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